ブログ KeyShotの複数のピボットポイントによる関節ヒンジのアニメーション
上記画像:SketchUpでモデル化し、KeyShot Proでアニメーション化した関節ヒンジ
お客様からのご要望の中でよくあるのは、関節ヒンジのような複雑な構造のアニメーションです。最適な結果を得るにはアニメーションのプロセスを簡単に設定できるように、パーツの構造化が重要です。
今回の例では、複雑なアニメーションへ対応できるようにパーツがグループ化されています。各パーツは、ピボットポイント(関節となる点)と回転するパーツのサブグループとして分けられています。これらのサブグループは、アニメーションが論理的に連携するようにネスティングされます。
このアニメーションを細分化すると、各サブグループのパーツがそれぞれのピボットポイント(赤点)を中心に回転していることがわかります。それぞれのアニメーションは、各サブグループに対して「回転アニメーション」を設定し、ローカル回転軸としてピボットポイントを指定しています。アニメーションを同時に配置して再生すると、一連の複雑なアニメーションに見えます。
このようなアニメーションを設定する場合、1つの親グループの下に、サブグループが子グループとしてトップダウンの階層にすると最も効果的です。1つのアニメーションを親グループに適用すると、子グループもそのアニメーションに従います。さらに、各サブグループに対して別の独自アニメーションも適用すると、より複雑なアニメーションも実現可能です。
今回の例では、モデルが3つのオブジェクトからなるグループに編成されています。
- サブグループ(回転するオブジェクトを含む)
- 静止オブジェクト
- ピボットポイント
KeyShot シーンツリーでの構成は以下の通りです。
各サブグループは、回転軸となる特定のピボットポイントを持ち、元のモデル構造の同じ階層内に作成されました。CADユーザーの場合、アセンブリ・サブアセンブリとしてモデル構造を設定すれば、KeyShotにインポートした際、同等の構造になります。
この構造により、各サブグループのアニメーションが最上位階層から完全に独立されるため、モデル全体に効果(移動、回転、フェードなど)を適用できます。
モデリングの観点から考えると、構成するのは難しいかもしれませんが、この構造はKeyShotアニメーションを作成する際の操作性と柔軟性を最大限に引き出します。
サンプルで使用した関節ヒンジのモデルをKeyShot Packageファイル(.ksp)ファイルとして、以下のリンクからダウンロードできますので是非お試しください。
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